まだ好きです(完)
今日一度も駿と目を合わせてない。



なんで?って聞きたいけど、また駿の目をみたら、くやしくて泣いてしまう。


駿は学校でもイケメンな方だった。


しゅっとした輪郭に少しつり目で整った顔。



髪方も今流行りの髪形をしていて、何回も告白されてるのを見てきた。


でもそのたびに「俺は雛が一番好きだから」って言ってふっている。


それが嬉しくて両思いなんだなって思えた。


「雛」

「え?」


あ!!!しまった。つい返事をしてしまった。駿はまじまじと私の顔をみてくる。


「俺。なんかしたっけ?」


「……馬鹿」


口にでてくるのはこんな言葉しかない。昨日のことを思い出すのもいやなのに。


「このまま無視し続けんのかよ?」


「だって」


「いたじゃん。昨日女の人と出かけてたのみたんだよ?嘘ついたなんて最低」

「あれは雛!!!」

「もういいよ!!!私で物足りないんだったら速く言えよ!!」

「ちっげーって」


「ちがくない!!!!」


少し沈黙が続いた。


いつもは私のほうからも謝れるのに、今は謝りたくない。


「俺のこと信用してねーんだ。」

「そんなわけじゃないけど」















「別れるか」















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