ナンパ男との恋 社会人編
「それじゃ、お疲れ様。
7時に 駅前のお店だからね。」
「あ、はい。お疲れ様でした」
みんな いそいそと
帰って行き
私も 書類を棚に戻し
帰り支度を始めた時、
「佐々木さん、送っていくよ」
背後からの突然の声に
体が飛び上がった。
この声は・・・・
振り向くと
やはり そこには
去川さんの姿があった。
「いえ、大丈夫です。」
そう一言言い放ち
慌てて バッグを持ち
正面玄関の鍵を閉め
裏口に行くと
出口に去川さんが立ち
「心配しなくても
正樹もいるから大丈夫だよ」
「はっるなちゃ~ん」
車の中から
正樹くんが手を振っている。
「そんな顔してたら
正樹に変に思われるんじゃない?」
む、む、むっかつく・・・
何 この男。
誰のせいで
こんな状況に陥ってると思ってんのよ。
それでも 必死で笑顔を作りながら
おとなしく車に乗った。
こういう自分にも
すっごく腹が立つけれど・・