狼先輩。
好きになっちゃいました。
……なんで、こんなに息を切らしてまで、私は走っているのだろう。
理由はわからない。
もしかしたら、凛の言ってたことは当たりだったのかな。
“先輩不足”って……なんだか笑えちゃうけれど。
「はぁっ……はっ……」
部室に着くちょっと前で足を止める。
……千、沙……先輩?
部室の扉の前に、千沙先輩と……それから、大神先輩がいた。