狼先輩。


連れてこられた場所は……、



「部室、ですか?」


「うん」



サッカー部室で。




「最後に、なんか来たくなっちゃってね」



そう言ってから、先輩は私を見つめ、少し意地悪そうにニヤリと笑った。





「それに、ことりちゃんと2人きりになれるでしょ?」


「っ!」



カァッと顔が熱くなっていく。



「卒業しちゃったら、ことりちゃんに触れられる機会が少なくなっちゃうし、触れられるうちにたくさん触れておこうと思ってね」


「んっ……」



< 343 / 362 >

この作品をシェア

pagetop