狼先輩。
連れてこられた場所は……、
「部室、ですか?」
「うん」
サッカー部室で。
「最後に、なんか来たくなっちゃってね」
そう言ってから、先輩は私を見つめ、少し意地悪そうにニヤリと笑った。
「それに、ことりちゃんと2人きりになれるでしょ?」
「っ!」
カァッと顔が熱くなっていく。
「卒業しちゃったら、ことりちゃんに触れられる機会が少なくなっちゃうし、触れられるうちにたくさん触れておこうと思ってね」
「んっ……」