平穏な愛の落ち着く場所
darling place 平穏

1.



千紗が慌てて着替えをし、流しを片付け支度を終えるまでにどんな話をしたのか、愛ちゃんと彼はすごく親しくなっていた。

彼のマンションへ行くことを知って
それならやっぱり仕事に行くことにした
愛ちゃんをお店まで送って……
(なんと彼は私達を車に待たせて、お店の中まで送って行った!)

後から愛ちゃんに聞いた話では、彼女の為に気前よくシャンパンを入れたらしい。
言うまでもなく、彼は愛ちゃんのお気に入りになった。

そんなこんなで、マンションに着いた時にはすでに9時近くになっていた。

『さあやもいく!』

『でもお外暗いよ?』

『へいき』

いつも彼が帰宅すると散歩に連れ出しているクインが騒ぎ出すと、紗綾は一緒に行くと言ってきかない。

『直ぐに戻る』

いつの間にか彼まで、俺が抱いてるからとか
一緒になって私を説得し始めたから仕方なく折れる振りをした。

この前の動物園もそうだったけれど、
私はダメなんて言ってないのに。

何故か仲間外れにされた気分の私は、二人が短い散歩に行っている間に、以前使わせてもらった客室で荷物をほどいてベッドを整えて二人を待った。



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