平穏な愛の落ち着く場所
6.
あれから、数週間が過ぎた
千紗と紗綾は、隣の愛ちゃんと涙のお別れをし、俺のマンションへ越してきた。
日々の暮らしが落ち着くと、
こうして三人でいるのが当たり前で
これまで俺はどうやって一人で暮らしていたのか思い出せないくらい、自然に思えるようになっていた。
だから、
やっと気づいたんだ。
これこそが、心のそこでずっと望んで
いたものだと。
そして、この先はどうするのかを。
日曜の午後
紗綾と公園へ出かけ、クインと一緒に
散々駆け回りくたくたになるほど遊ぶ中、
無邪気に笑う紗綾を見ていたら、
ごく自然な気持ちでそれを口にしていた。