平穏な愛の落ち着く場所

ソファーに足を投げ出して、
サッカーの中継を見ていたつもりが
うとうとして眠っていたようだ。

『……ん?いつの間に?』

家に戻ってもまだ遊んでいた紗綾が、
いつの間にか自分の上で眠っている。


そっと起き上がれば、足元のクインも起き上がって尻尾を振った。

『しいっ』

紗綾を起こさないように抱き上げて、
ベッドへ連れていき寝かせると、
ついてきたクインが当然のように紗綾の隣で丸くなった。

『頼むぞ』

クインに言ってから、
起こしてしまうかもとは思ったが、そうせずにはいられなかったので、紗綾の頬を撫でて微笑む。

『さすがに疲れたか』

遊び疲れた紗綾は起きる気配がなかった。

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