平穏な愛の落ち着く場所


ここへ越して来いというのが、
プロボーズなのかと思ったけれど、
生活が始まっても彼は具体的な事は
何も言ってくれなかった。

例えば、仕事をやめろとか
籍を入れようとか

だから、
あれはプロボーズじゃなかったんだ
と思うことにした。

それでもいいって納得しようとしてたし。

だって彼は自分が紗綾の父親だと
宣言していたし。

家族の形は色々だ。

複雑な家庭環境だった彼には
簡単にすむことじゃないのかも知れない。

そう自分に言い聞かせていたのに。


< 169 / 172 >

この作品をシェア

pagetop