ノノハナ
―ー

ノノカが森に入って数十分

心なしか、獣の声が近くなってるような気がし始め、歩く方角を変えても段々近づく声に、少しパニックに陥り始めていた


出来るだけ音を立てずに、足を早める

しかし、獣との距離は近づくだけにかんじ始めた頃、崖を少し登った所に洞窟の入口を見つけた



ノノカは服が汚れるのも気にせず、よじ登る

洞窟の中を覗き込むと、男性が服を紅く染め倒れていた



ノノカは男性に駆け寄り、呼びかけるが返答はない

取りあえず、彼のボロボロになった衣服で患部を締め付け止血を図る


やけに手慣れたような手際のよさで、応急処置を施してゆく

ノノカが手当てをしている間も、彼が目覚める事は無かった


< 5 / 10 >

この作品をシェア

pagetop