ノノハナ

開いた瞼から覗いた瞳は、黄金で見入ってしまった

「‥‥お前は誰だ?」

彼の声にハッとなり、慌てて彼を見返す

「お前は誰だ?我が怖くないのか?」

よく理解出来ず、首を傾げると

「はぁ…」っと溜め息を着いた彼が再度口を開いた


彼の苛ついた態度から、ノノカは慌てて口を開く

「私は雨宮 野々花、獣から逃げてこの洞窟にきたら、貴方が倒れてたの…だから手当てを」


「そぉか、だが何故このような場所に一人でいるのだ?」

ノノカは再び首を傾げる

ノノカ自身、自分がなぜここにいるのか分からず、ただただこれが現実世界だと言う事実に困惑している状態だ


不安気な表情でぼそりと「分からない」と告げた後、急に込み上げた涙を耐え顔を伏せた

そんなノノカに彼はふいに、ノノカの頬を優しく撫でる

「お前が我を手当てしてくるたのだな?」

コクンと小さく頷くノノカを見て、優しく微笑、お礼だと掌をノノカに向ける

するとノノカの泥だらけの制服が淡く光、みるみるウチに綺麗になっていく

「ッ!?」
ビックリして顔をあげ彼を見つめる

ノノカの視線に気がついた彼は、優しく微笑、お礼だと繰り返した
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