B - Half
・2・
パタパタと、上履きの音をたてて穂波が走る。
ずるずると、腕を取られて引きずられていく俺の姿。
少々――いやだいぶ、まぬけだ。
中央階段を折れて左に一歩。
少し日が入らないだけで、なんでこんなにさびれて見えるのか、という扉の前で、穂波は止まった。
想像したよりずっと体温の低い手が、あっさり離れる。
ずるずると、腕を取られて引きずられていく俺の姿。
少々――いやだいぶ、まぬけだ。
中央階段を折れて左に一歩。
少し日が入らないだけで、なんでこんなにさびれて見えるのか、という扉の前で、穂波は止まった。
想像したよりずっと体温の低い手が、あっさり離れる。