B - Half
「うにゃッ!」

 つぶされた猫みたいな悲鳴をあげて、穂波は床にへたりこんだ。

「なッ!? な!!」

 噛み付こうとした瞬間、目が合って、穂波は大きく開けた口を、むりやり閉じ込んだ模様。

 でもくりくり丸い瞳だけは、自己主張を重ねてる。

 いつも驚かされる役が、逆転。

 俺は、かなり爽快だった。
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