B - Half
 昔は、そんなシステムは必要じゃなかった。

 代わりに、あたしの隣りには、おんなじ顔をした少年がふたり、いた。

 ふたりがあたしに向けてくるのは、無条件の好意。

 これって、本当に強い。

 なにをしても、どんなあたしでも、彼らは受け入れてくれる。

 あたしは、結果としてかなり、傲慢なオンナに育ち上がった。

 そして支えがなくなったいま、肥大化したプライドに、必死であがいてるというワケだ。
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