B - Half
・4・
ふと、窓の外に視線が流れた。
「しよ?」
バーの灯が灯り始めた、夜っぽくすすけた雰囲気の路地。
制服姿のしよりが、速足で歩いていた。
きちんとプレスされたスカートが、場違いにひるがえる。
「え!? ホンモノですか! どこ!」
俺を押し退けるようにして、穂波が窓に張り付いた。
逆に俺は、窓から身体を引きはがす。
「悪い! 釣りはいらないから!」
赤貧中学生の財布から、ひらひら千円札が1枚。
三分後には後悔しそうなセリフを残して、俺は店を飛び出した。
「しよ?」
バーの灯が灯り始めた、夜っぽくすすけた雰囲気の路地。
制服姿のしよりが、速足で歩いていた。
きちんとプレスされたスカートが、場違いにひるがえる。
「え!? ホンモノですか! どこ!」
俺を押し退けるようにして、穂波が窓に張り付いた。
逆に俺は、窓から身体を引きはがす。
「悪い! 釣りはいらないから!」
赤貧中学生の財布から、ひらひら千円札が1枚。
三分後には後悔しそうなセリフを残して、俺は店を飛び出した。