B - Half
「死んでも、諦めねえっつの」

 想いは、変わらない。

 ただ――決めた。

 『好き』という言葉が重みを持つまで、俺は絶対、しよりに恋を語らない。

 いつか、俺が俺に、自信を持てたら。

 彼女にどんな哀しみが訪れようと、守り抜く強さが持てたら。

 そのときは改めて、しよりに『好きだ』と告げよう。

 彼女が呆れるくらい、何度でも。
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