B - Half
・3・
窓の外では、相変わらずやまない雨。
部屋の中では、つけっぱなしのテレビが、しゃかしゃかした音でしゃべっている。
その前にすえられたブルーのソファには、満足した猫よろしく、くつろぐ穂波が転がっている。
呑気な風景だ。
「毎日、毎日……お前、家でメシ食わなくていいのかよ」
「ご心配なく。
うちは理解ある家族なんで、娘の恋の全力疾走を心から応援してくれてます」
「また勝手な応援を……」
「いい家族でしょ!」
ふわふわと、穂波が笑う。
しあわせそうな、傷のない笑顔。
部屋の中では、つけっぱなしのテレビが、しゃかしゃかした音でしゃべっている。
その前にすえられたブルーのソファには、満足した猫よろしく、くつろぐ穂波が転がっている。
呑気な風景だ。
「毎日、毎日……お前、家でメシ食わなくていいのかよ」
「ご心配なく。
うちは理解ある家族なんで、娘の恋の全力疾走を心から応援してくれてます」
「また勝手な応援を……」
「いい家族でしょ!」
ふわふわと、穂波が笑う。
しあわせそうな、傷のない笑顔。