B - Half
・1・
嵐の来襲は、二限と三限の間の休み時間。
「おい、菅坂…」
「んあ?」
隣りにいた五桐の目配せに感謝するヒマもなし。
「コウ!」
高い声と一緒に、机のうえに華奢な両手がたたきつけられた。
擬音は『バン!』、じゃなくて、『ダン!』。
――反則技の馬力。
「コウ! あんた、変なオンナにつきまとわれてるんだって!?」
人間凶器はさらさらの髪をかきあげて、綺麗な顔ですごむ。
大きな猫目が、ちかりとひかった。
「おい、菅坂…」
「んあ?」
隣りにいた五桐の目配せに感謝するヒマもなし。
「コウ!」
高い声と一緒に、机のうえに華奢な両手がたたきつけられた。
擬音は『バン!』、じゃなくて、『ダン!』。
――反則技の馬力。
「コウ! あんた、変なオンナにつきまとわれてるんだって!?」
人間凶器はさらさらの髪をかきあげて、綺麗な顔ですごむ。
大きな猫目が、ちかりとひかった。