B - Half
・1・
「コウ」
肌に馴染んだ声が、俺を呼ぶ。
寝転んだまま見上げると、しよりがすとん、としゃがみ込んできた。
「母さんが、『お茶でもいかが?』って」
「さんきゅ」
風がいつのまにか、夜の湿り気をおびている。
――本日も、なにもせずに開店休業中か。
そんなカウントを入れながら、身体を起こす。
そんな俺の一挙一投足を、しよりが、もの問いたげに見つめていた。
肌に馴染んだ声が、俺を呼ぶ。
寝転んだまま見上げると、しよりがすとん、としゃがみ込んできた。
「母さんが、『お茶でもいかが?』って」
「さんきゅ」
風がいつのまにか、夜の湿り気をおびている。
――本日も、なにもせずに開店休業中か。
そんなカウントを入れながら、身体を起こす。
そんな俺の一挙一投足を、しよりが、もの問いたげに見つめていた。