ひまわり





旧校舎の古びた階段に私達は並んで座っていた。



今はもう使われていない校舎だから人はいない。


郁馬と私いがい、誰もいない。





泣いている私のために連れてきてくれた。


彼の優しさに、また涙が溢れた。




「…っ。」

「………。」





郁馬は何もいわずに泣いている私の手をずっと握ってくれた。


私の手より温かい郁馬の手は私の心を安心させた。





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