ひまわり
「奈保(なほ)速報ー。」
「速報?」
親友の弥生(やよい)は情報網が広くて、いろんなことを知っている。
「あんたのカレシのことだよ。」
「え!」
まさか郁馬の情報だとは思わなくて、驚く。
私の前に座るとため息をひとつ吐いた。
悪い話のときは、ため息をつく弥生のクセが私の心をドキドキさせる。
「奈保、辛いと思うけど聞いてね…―」
弥生の話を聞いた瞬間、走った。
あんな話、嘘だと思いたかった。
――弥生が聞いた噂は間違えだよ!
だって……、