魔法のチーズ・ケーキ
「それはハックが
今まで5年も10年も、
修業した技の結晶だろ?

ハックが身を粉にして
ようやくできた
その味を

涙がつまった宝石の味を
お前は盗もうというのか?」

声の主は
あのバーニー。

あのか弱い
バーニーが
闘うような声を
あげていることに
職人達は
目をぱちくり。

しかしみんな
バーニーに続いて

「そうだそうだ!
人の魔法を
横取りして
そんなことが
許されるのか?

おい! パクビティ!
俺達は クビも 失業も
こわくない!

ただただ、
ハックと同じように
ケーキを 菓子を
食べてくれる人たちの
笑顔がみたいだけなんだ。

だから、そのためにも
金儲けだけのための
ケーキづくりは
やめさせてもらえないか?」

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