RUNA戦記Ⅲ~水晶宮に眠る竜~




 彼が、大鎌を振り上げた。

 咄嗟に、上へ飛ぶ。ルナは今、大きな木の上にいた。



 ザクッ!!



 さっきまで、ルナがいた枝が、青年の大鎌によって切断され、落下していく。


「あーあ。もったいない。あの枝には、いくつの木の実がついていたのかな」

 ルナは下を見た。下の方は暗くて何も見えない。ここは、一体どのくらいの高さなのだろう。


「一瞬で、楽になれるのに」

 彼が言い、また大鎌を振り下ろされた。

 ザシュッ!















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