RUNA戦記Ⅲ~水晶宮に眠る竜~
二本の木の間が時折揺らめく。
多分、ここが…入口なんだろう。
「よし、行こう」
ゲルブが言うと同時にルナがそこへ飛び込み、瞬時にゲルブもルナを追った。
色もなければ、でも何もない、眩しい空間。
ゲルブはそこにいた。
辺りを見回し、ハッとした。
すぐ前にいる筈の、ルナがいない。
代わりに、ルナのメノウの腕輪のペンダントが浮いている。ゲルブがソレを掴んだ直後。
まるで、それをまっていたかのように、辺りが暗くなった。