RUNA戦記Ⅲ~水晶宮に眠る竜~
多分、来れているだろう。
あの、ルナがいるのだから。
カナテは、一度休むことにした。
岩壁(水晶宮の壁はほとんどこれ)に体を預け、水晶の地面に腰を下ろす。
ちょうど、正面には湖がある。この湖は、水晶宮全土に広がっているのだろう、向こう岸が全く見えない。
湖は、水晶宮の外へ流れる川の源流だ。さっき、来る途中に、急な流れの川があったことをカナテは思い出した。
「あん?」
カナテは、目を擦った。