RUNA戦記Ⅲ~水晶宮に眠る竜~
湖に何かが浮いている。まるで、白い泡のような—。
「何だ、ありゃ?」
カナテは、立ち上がり、湖の淵に近寄った。
「…って、ティカ!!?」
そう、泡の中にいるのは、確かにティカ。
あんな派手なピンク髪に、雪山に来るのに薄い上着。
おしゃれ大好きのティカしか、ありえない!
つか、アレって魔法だよな?あのティカが、いつどうやって使ったんだ…?
…っていうか、あのバカは倍化しか使えねェと思ってたぜ。バカだけに…。