RUNA戦記Ⅲ~水晶宮に眠る竜~






 やっと…会えるね…。


 最後に浮かんだのは、リュオンだった。



 結局、俺はお前を殺せずに死ぬのか…。

 ルナ、あとは全て…オマエに託したぞ…。


 ゲルブは目を閉じた。


 心臓の音が、蚊の鳴く声くらいに小さい…。


 あぁ、俺はもう死ぬのか…。


 ルナ、すまねぇ。もう俺は駄目みてぇだ…。


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 陸に上がったカナテは、ティカの頬を叩いた。


「うぅ…」










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