RUNA戦記Ⅲ~水晶宮に眠る竜~





 竜の上には、青髪の青年がいる。


「やっと、会えたね」彼は、微笑を浮かべ、ルナの肩に手を置いて浮いているアランを見た。「久しぶり、アラヌス。もう十八年ぶりだね…。僕がパロの四幹部に殺されてから、初めてだよね、君と会うのは。久々の再会。ゆっくり楽しみたいけど、すまないね。アラヌス、君にはどいてもらいたい」


 
 アランは、気難しい顔で青年を見つめている。


「悪いな、デイン。もうオマエは俺の主じゃねぇ。俺は、本当の主に会ったんだから。だから、オマエの指示は聞かねェ」


 彼、デインは、小さく笑った。


「そうだね」


 ルナは、デインに歩み寄った。


「どうして、死んだあなたが、ここにいるの?」


 デインはルナを手招きする。








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