RUNA戦記Ⅲ~水晶宮に眠る竜~








 わかった。何故、父がデインに協力を頼んだ理由が。

 彼こそが、アランに最も近づいた魔法使いだったからだ…!!


「君の父さんは、本当にいい人だった」


 デインが、立ち上がり、竜の頭の近くまで移動した。


「!!」


 デインの後ろにあった水晶の柱の中に、父がいた。


「これは水晶竜の意思だ。君の父さんは、未来永劫、ここで眠り続けるだろうね」


 ルナは、涙をこらえ、デインを見据えた。






「竜の杖を、譲ってください」








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