RUNA戦記Ⅲ~水晶宮に眠る竜~








 くそ、何だよ、コレ!!


「兄ィ、俺、頑張るから」


 やっと言えたのは、宣言。

 兄は、それでもニコニコしていた。


「大丈夫。お前ならできる」と兄。「なんたってオマエは、偉大なエースの息子で、このダズルの弟なんだから」



 涙が、こぼれて、止まらない。



「俺らの分…きっちり生きてくれよな」


 兄の姿が、かすんでいく。

 ゲルブは、何度も何度も頷いた。








< 176 / 222 >

この作品をシェア

pagetop