RUNA戦記Ⅲ~水晶宮に眠る竜~





「バカゲルブ」



 ルナは、思わず呟いた。言ってから、気付く。


 あ、しまった…。


「何だよ、ルナ」

 ゲルブの不機嫌そうな声に、心がズキッと痛む。

「あ、えっと、シェリーの真似。シェリー、元気かな」

 咄嗟に誤魔化すと、ゲルブはフッと笑った。



「大丈夫。アイツはしぶといから」

 やっぱり、ゲルブは残酷だ。

「…うん」














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