RUNA戦記Ⅲ~水晶宮に眠る竜~






 無理矢理、体を回すと、尖った岩で腕を切った。痛いが、上は向けた。


 そのまま、例の坂道を登る。

 なるほど、上を向かなきゃ登れないわけだ。

 カタカナの【コ】の字に曲がった坂道。さっきのまま登っていたら角の所で背中が反って背骨が…になるだろう。


 そのあとは、また普通の道。そのままの姿勢で登る。


 不意に視界が開けた。


「…?」


 ルナがいた。


「こんな穴を通るなんざ、二度とやらねぇぞ」


 






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