RUNA戦記Ⅲ~水晶宮に眠る竜~









「お前らのところと一緒だ。はっきりとした目的地がなければ、どこにも辿りつけない。つまり、どこに辿りつくかは俺らの心自身ってことだ」


 ティカが首を傾げた。


「だから、ティカが見つけた入口は行きたいところを念じればそこへ行ける。水晶宮の中で私たちは目的地がなかったから同じ場所を彷徨いつづけた」



「あ!そういうこと!」



 よくわかったね、今の説明で。



 どう考えても、ゲルブの説明の方がわかりやすいよ?


 そういえば、デインは、私が会いたいって言ったとき、念じろって言ったよね。それも、こういうことだったってこと…?



「あれ?でも、ゲルブ。私とゲルブが最初についたのって、ダズルさんのところでしょ?別に、ハッキリとした目的地があったわけではないよ…?」












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