RUNA戦記Ⅲ~水晶宮に眠る竜~








 ゲルブの手から、腕輪のペンダントを受け取り、ギュっと握り締めた。



 そうだ、三人に言わないと。



「あのね、聞いて。私、常若の国に行きたいんだけど」


「テ、ティル・ナ・ヌグへ!?嘘だろ!?」カナテが吼えた。「あそこに行って、戻ってきた奴は一人もいないんだぞ!!」



「…私は、世界を救いたい。父さんが、守りたかった世界を、今度は私が守る。だから、私は常若の国に行く…」



 我が儘だって、わかってる。



 けど、それでも私は…。


 誰も、頷かない。










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