RUNA戦記Ⅲ~水晶宮に眠る竜~
そのころ、アランは—。
なるほど、そういうことかよ。
デイン、オマエの言った意味、ようやくわかったぜ。
—もう次の目的地を決めたみたいだね。
あのとき、ルナは、色黒野郎のことを考えてた。
だから、目的地が決まってたのか。
「ルナ…オマエは、いつまで死者の背中を追うつもりなんだ?いつまで、自分に嘘をつき続ける?いい加減に、現実を見ろよ。嘘つくのをやめろよ。まずは、そこからだろ」
その声に、答える者はいない。
なーんてな。人の生き方に口出しできるような立場じゃねぇけどな、俺も。
だが…ルナ。
世界を守る前に、まずは、小さなことから始めろ…。
今のオマエじゃあ、まだ…力はおよばねぇんだから。
水晶宮に眠る竜・完