RUNA戦記Ⅲ~水晶宮に眠る竜~





 コイツ(イヴァン)は頭が狂ってるんだろうか。

 ゲルブは、後ろにあるイミィル海を見た。別に波は騒いでいない。むしろ、穏やかだ…これを、嵐の前の静けさとでもいえ、とイヴァンは言っているのか?


「はぁ!?オマエ、とうとう頭、壊れちまったかよ!?」


 カナテが口を大きく開いて。だよな、それが普通の反応。

「波は大人しいんだしさ、早く宿泊手続きしようぜ」

 とりあえず、ゲルブは提案した。

       
       ☆ミ


「マジかよ、ベッド二つ!?」

 生憎、このちっぽけな宿屋は混んでいて、四人部屋を一部屋、五人で使うことになった。












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