RUNA戦記Ⅲ~水晶宮に眠る竜~



 ゲルブが、つまらなそうな顔で。


 嫉妬、ってやつか。



 ルナの顔に、戸惑いの色が浮かぶ。


「…に会ったの」

「え?誰?」

 ティカが聞き直した。

「リュオンに会ったの」

 その場の空気が凍りつく。

 嘘だろ…。

「会って、何されたの?」

「俺と組め、って言われた。弱いって、だから皆は死んだんだとも言われた…。髪を掴まれたから、逃げるために、切ったの」

 闘技場に二人でいたのは知ってたけど、まさか、そんなことがあったなんて。


















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