RUNA戦記Ⅲ~水晶宮に眠る竜~
彼女の、父のことだろう。
「知った風なこと言ってんな!!」
「信じたくないってことはよくわかる。あなたの心の痛みは私のこの胸がちゃんと知ってるよ。…ねえ、私たちと一緒に来ない?そうすれば、リュオン—あなたのお父さんのことも何かわかるでしょ?」
イヴァンの目つきが変わった。
カナテは、ルナとイヴァンを見比べる。
「…そ、そんなに言うんならっ、い、行ってやってもいいぜ!!」
イヴァンの頬は真っ赤。
ハハハ…素直じゃねェ奴。
「おいっ!」