RUNA戦記Ⅲ~水晶宮に眠る竜~





 彼女の、父のことだろう。

「知った風なこと言ってんな!!」

「信じたくないってことはよくわかる。あなたの心の痛みは私のこの胸がちゃんと知ってるよ。…ねえ、私たちと一緒に来ない?そうすれば、リュオン—あなたのお父さんのことも何かわかるでしょ?」

 イヴァンの目つきが変わった。

 カナテは、ルナとイヴァンを見比べる。

「…そ、そんなに言うんならっ、い、行ってやってもいいぜ!!」

 イヴァンの頬は真っ赤。

 ハハハ…素直じゃねェ奴。

「おいっ!」











< 8 / 222 >

この作品をシェア

pagetop