RUNA戦記Ⅲ~水晶宮に眠る竜~
中は暗い。だから、何も見えないが、何かがイヴァンの目の前を通った。
「スッゲェ!向こうに光が見えるぞ!」
カナテの声が前からする。
さっき、通ったのはカナテのようだ。
「光?ってーと、水晶宮への入口か?それとも、ここの出口か?」
カナテと、ティカの足音が遠ざかっていく。
イヴァンは慌てて、二人を追った。
「うわ!」とカナテ。「何だ、コレ!!」
彼の声が、洞窟内に響く。