夏と秋の間で・甲
「どうして、太刀魚さんがこんなトコロに?」



 笑顔で話しかける斉藤君。



 あ、人懐っこい笑顔をしている・・・・。



「そ・・・・それは別に・・・・。」



 まさか、タバコを吸いに来たなんていえない・・・・。



「さ、斉藤君こそ、どうしてこんなトコロに来たの?」



「え?俺・・・俺は、ここで一服しようと・・・・。」



 何の悪びれもなくタバコをポケットから取り出す斉藤望巳。



 唖然とした・・・・・。



「マ、マイルドセブン吸っているんだ?」



 このときの私は気が動転していたのだろう。



 どうして、タバコの銘柄の話をしたのか、良く分からない。



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