夏と秋の間で・甲
失恋
毎年、夏休みが空けてからの数週間、学校は学園祭一色に変わる。
元々、一学期の終わりごとから準備を始めていた部活や委員会が多数だったため、普段の生活にさしたる変化は生まれることはなかったが、それでも廊下や教室に木材やダンボールやらが積まれた校舎内は、みすぼらしく感じる。
しかし、それとは対照的に生徒たちは生き生きとしており、この時期に学園祭の話題を出さない生徒はいないほどだ。
特に、今年の学園祭の中心となるのは受験一色となった3年生ではなく、望巳たち2年生。
今で先輩に押さえつけられて、我慢していた部分が、思いっきり露呈できる場であるのだ。
浮かれない方がどうかしている。
そんな中、望巳は2年生の中では唯一とも言えるぐらい渋い顔をして毎日を過ごしていた。
理由はただ一つ。
・・・・大場さんが、学校に来なくなったのだ。
元々、一学期の終わりごとから準備を始めていた部活や委員会が多数だったため、普段の生活にさしたる変化は生まれることはなかったが、それでも廊下や教室に木材やダンボールやらが積まれた校舎内は、みすぼらしく感じる。
しかし、それとは対照的に生徒たちは生き生きとしており、この時期に学園祭の話題を出さない生徒はいないほどだ。
特に、今年の学園祭の中心となるのは受験一色となった3年生ではなく、望巳たち2年生。
今で先輩に押さえつけられて、我慢していた部分が、思いっきり露呈できる場であるのだ。
浮かれない方がどうかしている。
そんな中、望巳は2年生の中では唯一とも言えるぐらい渋い顔をして毎日を過ごしていた。
理由はただ一つ。
・・・・大場さんが、学校に来なくなったのだ。