夏と秋の間で・甲
「どうして、そう思う?」



 速人の顔を見ながら尋ねる。



「伊達に5年もつるんでねぇよ・・・・。」



 紫煙と共に出た速人の言葉はとても重く、返せる言葉が見つからなかった・・・・。




「なら・・・・・、そうなのかもしれねぇな・・・・・・・・・。」



 認めざるを得なかった。



 大場さんは、最初一目ぼれだった。



 その後、早川先輩と付き合っていると知って、でも、それが大場さんの一方通行の恋だと知って、同情から一緒に行動するようになっていった。



 それも、全て彼女が好きだからだと思っていた・・・・・・。



 いや、好きだと思うようにしていたのだろう・・・・。



 いい加減、眼を覚ますときなのかもしれない・・・・。



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