夏と秋の間で・甲

公園

 その後の一週間は望巳にとっては、まるで地獄のような日々だった。



 喫煙所にはサンマは訪れることはなく、速人は意図的に自分のことを避けるようになっていった。



 いつもの当然のようにあった『当たり前』の生活が唐突になくなった感覚。



 その気になれば、遊んでくれるような友人はたくさんいたが、速人や亜紀のようには行かない・・・。



 結局、一人になってどうすればいいのか?



 中間テストまで残り日数わずかとなっているのに、頭の中を周るのはサンマのコトばかり。



 ・・・・正直、今まであいつに頭を悩ませたコトなどなかったかもしれない・・・・。



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