夏と秋の間で・甲
「・・・・そんなに、ショックだったの?」
何のことについてかは、聞き返す必要はないだろう。
「うるせぇよ。」
一言威嚇してから、言葉を続ける。
「・・・・別に、ショックって言うか、なんだろう・・・・・そういう可能性も考えていないわけじゃなかったんだけどな。」
ただ、意図的に考えないようにしていた。頭の中で無意識に防壁をかけていたのだ。
それが、突破され自分の中でどうしたらよいのか混乱したまま、まだ立ち直れないでいる。
なんと、情けないことか・・・・・。