夏と秋の間で・甲
「あっそ。」



 呆れたように空を仰いで、タバコを吸う。



「少しは、驚いた表情してよ。面白くない。」



「だって、嘘だろう?」



「うん。そんなことされたら私、今こんなに元気なはずないじゃん。」



 分かってるよ。



「でも・・・・、キスしたのは本当かな?」



 予想外の亜紀の発言



「え?」



 さすがに驚かずにはいられなかった。



 思わず、身を乗り出して亜紀の顔を覗き込む。


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