夏と秋の間で・甲
梅雨
次の日から天気予報が「梅雨入り」の知らせを告げ、それを証明するかのように、一週間、雨の日が続いた。
そんな中、カッパを着てバイク通学をしなくちゃいけない望巳を横目に、毎日早月さんを迎えに着ているスカイラインが、腹が立った。
勝手な憶測だけど、彼女たちはおそらく今の自分が抱えている悩みの半分も持ってないのだろうな・・・。
そうでも思ってないとやってられなかった。
しかし、そのスカイラインも6月の中旬からまったく見なくなる。
最初はただ時間帯がずれただけであろうと考えていたが、それに連動するように早月さんが、遅刻することが多くなった。
そして、6月も中旬と呼ぶには少し遅い気がする20日の朝。
その日、望巳は経済的な理由からバイクを置いて、歩いて学校に向かわざる得なかった。
たまにあるのだ。
特に高校生にとって『給料日』前となるこの時期は・・・。
「おはよう。望巳くん。」
曇り空の下、雨に備えて傘を振り回しながら家を出ると、聞きなれた声が後ろから聞こえた。
「おはよう、早月さん。」
顔を向けて返事を返す。
家を出てから2,3分の距離。
自分たちが住むところが近いせいか、近所の目が気になったが、早月さんは自分の隣で歩調を合わせて歩き始める。
「バイクどうしたの?歩きなんて珍しいね?」
・・・・・そっちこそ・・・・・・・・。
そんな中、カッパを着てバイク通学をしなくちゃいけない望巳を横目に、毎日早月さんを迎えに着ているスカイラインが、腹が立った。
勝手な憶測だけど、彼女たちはおそらく今の自分が抱えている悩みの半分も持ってないのだろうな・・・。
そうでも思ってないとやってられなかった。
しかし、そのスカイラインも6月の中旬からまったく見なくなる。
最初はただ時間帯がずれただけであろうと考えていたが、それに連動するように早月さんが、遅刻することが多くなった。
そして、6月も中旬と呼ぶには少し遅い気がする20日の朝。
その日、望巳は経済的な理由からバイクを置いて、歩いて学校に向かわざる得なかった。
たまにあるのだ。
特に高校生にとって『給料日』前となるこの時期は・・・。
「おはよう。望巳くん。」
曇り空の下、雨に備えて傘を振り回しながら家を出ると、聞きなれた声が後ろから聞こえた。
「おはよう、早月さん。」
顔を向けて返事を返す。
家を出てから2,3分の距離。
自分たちが住むところが近いせいか、近所の目が気になったが、早月さんは自分の隣で歩調を合わせて歩き始める。
「バイクどうしたの?歩きなんて珍しいね?」
・・・・・そっちこそ・・・・・・・・。