夏と秋の間で・甲
「今は、全然違う彼氏と付き合ってるんだけどね・・・。あいつ、車持ってないから、正直、もう別れようかなぁ~・・・。」



 しかも、既に新しい彼氏がいるのか・・・。



 とことん、自分とは違う次元の生き物だな・・・・・・・・。



「男を、車だけで価値をつけるなよな。」



 正直な感想。



「まぁ、そうなんだけどね・・・。でも、やっぱり車はないより、あるに越したことはないよ。」



 ・・・・・まるで、物扱いだな・・・。



「あっそ・・・。」



「あぁ、勘違いしないでね。別に、そういうつもりで、付き合ってるわけじゃないから。こっちだって、好きだから付き合ってるんだよ・・・。」



「別に、俺は何も言ってないよ。」



 まぁ、確かに早月さんを最低だと思ったことは確かだが・・・。



「でも、望巳くんの顔、私を軽蔑する目に見えたからさ・・・。」



「そう?そんなことないけど・・・まぁ、これからは気をつけるよ。」



「別にいいよ。慣れているからさ・・・。」



 ・・・・・慣れている?



 軽蔑されるコトに?



 でも・・・・・・・それでも・・・・。



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