月天使
「取り合えず次は黒魔女の所へ行けば良いんだな?よく頑張ったな月。本当に傷だらけでよく頑張った。」
―――ポンッ…
「えっ!?」
結大の大きな手のひらが頭に乗っかった。
それにまた少しホッとする自分がいる。
結大という世界を動かす器の大きい男に……。
「でもな、もう強がるな。全部分かってるから。少しぐらい俺にも頼ってくれないか?」
あ…また寂しい顔をした。あたしに向けられた
その悲しい顔を笑顔に変えれるかな…。
「結大…。」
あたしはちょっと真面目な顔で結大を見た。
「えっ!?何??」
結大の顔が強ばった。あたしは後ろを向いて
「ベロローン!!」
と変な顔を作った。すると結大が
「ぷっ…何だよそれ!」
と笑った。