月天使
『奥様ですか!?どうなされましたか?』
「ちょっと気になることがあってね…調べていただけるかしら?」
私は病院の女に一つ頼み事をした。
すると彼女は電話越しでも
分かる程驚いたように…
『分かりました…。』
と言った。
―――プツッ…
私は携帯を切った。
月が結婚するのは或斗(アルト)様。
もしも、他の男にでもコロッと気
をもっていかれては困りますからね!?
誰も引き寄せさせはしない…。
「おい、何気難しい顔してるんだよ。」
私の様子を見て変に思った旦那が私に声を
かけてきた。
「いえ、何でもないわ。貴方は部屋に戻って読書でもしててちょうだい。」
私はパソコンに目を写してまた、探りだした。
すると…
「なんだよ…由美子。冷たいな。結婚したばかりの時は…」
と何だか分からないことをブツブツ言いながら
この部屋を出ていった。