月天使

「そんなに固くならないで良いのよ。…にしても結大くん!!」


「あっ…はい?」


なるほど!!彼は[結大]と言うのか…。

不思議そうな声を出して月様を見つめている。



「お洋服がとても似合っているわ。やっぱり、注文して頼んだ甲斐があったわ!」


「えっ…!!そうだったのですか!?自宅に直接届いたもので知りませんでした。あの…お金はいくらですか!!」


「え?お金なんて要りませんよ。楽しんでくださればそれで十分ですよ♪」


「あの…ありがとうございます。それに病院も…」


結大くんはペコリと礼をした。


結大くんがもしかしたら、

月様の言っていた14歳の方なのかも!!


どう見ても若いのが分かる。


「結大くん、頭を上げてください。」


困った様に月様が声をかけていた。


すると、その顔を見た彼は少し慌てたように、


「はぃ…すみません!!」


と頭を上げた。

すると月様は少し微笑んで彼に話しかけた。


「私はね、貴方の笑顔が見たくてこのパーティーに招待したのですよ!だから私の見たかった笑顔を見せてくださりませんか?」


この赤く染まった頬を見て僕は思った。

月様は彼が好きなんだ…。

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