月天使
「陸、<瑠璃愛>って呼んで?私は真珠のように輝き続けられるように…暗い深海を照らせるように…1人輝き続ける為の名前なの。」
私がそう言うと陸は突然黙りきってしまった。
そして突然立ち止まって私の方を振り返った。
「…瑠璃愛……。」
ドキンッ…
私は又その言葉に気持ちを奪われた。
そして、陸は私に優しく微笑むんだ。
「良い名前だな!」
って……。
ズルいんだ。私に散々冷たくした後で
私に優しくするなんて。
「この名前はね、お母さんが私に唯一残してくれた物なの。」
「母さん…いい人だったろうな…。」
陸は又悲しそうな顔をした。
「陸…?」
私は顔を覗きこんだ。すると、陸は
「ごめん。瑠璃愛の顔に書いてるから…
母さんいないんだろ?寂しかったよな」
私は思わずその顔から目が離せなかったんだ。